2024.09.05
インタビュー
ゆるく、ながく。レザー体験教室「tomalier-トマリエ」
#働くひと
駅西で、姫路の地場産業であるレザー製品の作成体験教室を営む赤松さん。 赤松さんのアトリエには、地元である姫路への思いと展望が詰まっていました。
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ここを営む赤松さんは、姫路のご出身。駅西のまちづくり協議会の会長を務め、毎月第 3 土曜日に駅西で開催される「旧市 のきさき朝市」の運営メンバーでもあります。
まちの人からは、屋号から「トマちゃん」「赤松くん」と呼ばれているようです。
そんな駅西プロの赤松さんに、まずは自分史を語っていただきました。
レザーと赤松さんと駅西
生まれも育ちも姫路の赤松さん。
でも、学生時代は早く姫路を出たかったんだとか。
そんな若き赤松さんは岡山県の大学へ通い、一時休学し東京の企業のインターンに。
そこで都心と地方 ( つまりは姫路! ) との機会の格差を感じ、月1回小学生向けの教室「放課後 BOX」の運営に携わり、 宿題をみたり、いろんな分野の先生を呼んで体験を提供していました。
この交流の中で、姫路が良いまちであると気付きました!良かった!
それと同時に、姫路の課題が、観光の形が通過型であるという現実も認識したんだそう。
20 歳ぐらいの時、旅行先の京都をリサーチしていたところ皮革と出会いました。
赤松さん曰く、「たまたま出会った」と。 1番重要なタイミングのような気がするのに、とてもあっさり言ってらっしゃいました。笑

皮革にまつわる本が置いてあります。
続いて素材としてのレザーが姫路の地場産業であることを知りました。
観光体験のひとつに!という思いで、今のお仕事を始めたそうです。 今でこそアトリエを構えていますが、最初はイベントでの出店からでした。
そして 20 代後半になると、ご縁あって駅西協議会に参加するように。

純喫茶、カラオケ喫茶の名残のカウンター。そんなつもりで赤松さんとおしゃべりしてみよう。
前会長に元々カラオケ喫茶、さらにその前は純喫茶だった現在のお店を紹介していただき、DIY !
2020 年に、晴れて現在の tomalier をオープンしました。
協議会会長となった現在は、今までとは打って変わってお店や自治会との繋がりも強化していけるよう 動いていらっしゃいます。
レザーって意外に身近かも
tomalier が他の体験教室と一味違うのは、 体験した後も長く使える、生活に馴染むような姫路の革を」との思いがあること! 現在の1番人気は三角コインケース。

tomalier で作れるグッズたち。三角形コインケースが人気です。
私もこれを持っておつかいに行きたいな~!
今後はカバンの製作もできたらいいなと仰っていました。
私も自分でつくったカバンで、おさんぽ行きたいなぁ~!
ちなみに、「皮革だけじゃ敷居高いよね」という意図で、喫茶も併設しています。
駅西には他にもコーヒー屋さんが集まっているので、ハシゴしてみてはどうでしょう!
駅西将来こんながいいな

入ってすぐ左の壁には、赤松さんフレンズ作成の絵が!
駅西は将来どうなってほしいですか?と尋ねると、「う~ん、古着、レコード、カルチャー系かなぁ」だそう!
確かになんとなく、そっち方面が雰囲気に合っているような気も。
高齢などの理由でお店を閉めていく店主さんが今後いらっしゃっても、その先事業継承や新しいお店として、 建物の風貌を変えすぎず新しい店主さんが入ってきてくれたらいいですね。
他にもパン、お花があってもいいねと。
お心当たりのある方、ぜひ!笑
赤松さん、おにぎりも作ってます!
現在は皮革をメインにしていらっしゃる赤松さんですが、お仕事の展望が大きいようです。
tomalier の喫茶部分の常連さんが、所有しているお隣の空き店舗を使って欲しいと!
2025年2月にはおにぎり屋さん・吉梅おにぎりがオープン。
なぜおにぎりなんですか?と伺ってみたところ、 「この駅西のお店を倉庫に見立てて…」と、なるほどビックリ超納得のおもしろいストーリーが伺えたので、 ここはみなさんぜひ赤松さんに聞いてみて、「なるほどなぁ!」となりましょう。
この駅西でさまざま事業を広げ、雇用を生み出すことこそが姫路のためになるんだと赤松さんは語ります。
ここで働きたい!という雇用があれば、若い人も姫路から出ずに生活を続けてくれるはずと。
駅西についてお話いただく中で、「まちと心中してるみたいなもんだよね」との言葉が印象的でした。
ご自身の経験、現在の活動、将来の展望まで一貫して姫路のことを考えながら生活を続けていらっしゃる赤松さんの、更にディープな話はぜひご本人から伺ってみてくださいね!

この記事を書いた人:どひ
兵庫県立大学4年生(2025年2月現在)。都市計画研究室に所属し、個人的に朝市のお手伝いをしている。縁があり夕雲舎でライターとして駅西にいる人の取材を行なっている。コミュ力おばけ。