姫路駅西・旧市エリアの魅力を見つけるウェブマガジン

南町商店街を出てすぐ左手に見えるのがおもちゃのつちだです。
横断歩道を渡ったあたりから、トントントン…と何か音が聞こえてきます。 このリズムの正体は、「こぐまのトンピー」！ 他にも、軒先にはいろんなおもちゃが飾ってあります。 季節感のあるラインナップになっていることが多いので、ついついじっくり見てしまう。
ではそのまま中に入ってみましょ〜！

お店の中は、知育系から最近のキャラクターもの、カードゲームまで揃っています。

この日いらっしゃったのは、店主さんと息子さん。 今回は、息子さんの盛一さんにお話を伺いました。
おもちゃのつちだの創業者は、盛一さんのおじいさん。 なので、ここにお店を構えられた経緯はよくわからないそうです…。 ただ、駅の近くで市場の通り、さらにすぐ東にある南北道路が昔からの姫路市街〜飾磨港を結ぶ道だったことから、 条件として良かったんだろうなあとのことでした。 盛一さんご自身については、揖保川の方の服屋さんで働いていたところを、 お母様が体調を崩されたことをきっかけにここのお店に戻ってこられたんだそう。 （正式には継いではいないんだよね…との談。） そういう訳で、駅西歴は長いので、この近辺の人たちからは「土田くん」と呼ばれています。
なお、お向かいにある蒲田商店の土田さんとお名前が一緒なのは、偶然ではありません！ 私はお二人とも以前から存じ上げていたのに赤の他人だと思っていました。笑 詳細はご本人たちと仲良くなって聞いてみてください！

山電の車窓から

さてこのお店、行ってみたらわかりやすいのですが、市場のお店の中でもかなり大きい方です。 なんと4階まであり、山陽電車の高架からも看板が見えるんです！ 山陽姫路駅にぐーっと急カーブで入っていくタイミングで、進行方向左手の窓に見えます。 山陽姫路駅発の場合は右手ですね。 筆者は山電に乗っているときおもちゃのつちだの看板が見えると姫路に帰ってきたなと思います。 屋上にのぼりを立てている時もあるそうなので、みなさんもぜひ、「今曲がってるな〜」と思いながら駅西を車窓から探してみてくださいね。

ちょろっと気になって、今お店で人気なのってなんですか〜と聞くと、ベイブレードとのことでした。 筆者の小さいころに流行ってた気がするのですが…。 コロナ禍を経てその後、誰かと一緒に対面で楽しめるおもちゃが人気みたいです。 おもちゃって、世相ですねぇ〜。

２階の様子。節句ものにフランス人形に、１階とは空気感が違います。

そしてなんと、外国のお客さんも最近増えているんだそう！ 近くにできたホテルの影響も大きいのかな？とのことでした。 そんな外国人のお客様に人気なのは2階の商品。 今回初めて入らせていただきました。 特に、この名前の刺繍が大人気なんだそう。 2階には、他に雛人形や鎧兜などの節句ものが並んでいました。 フランス人形も飾ってあり、壮観です！ 特に10月〜5月に、売り場として開けてあります。 それにしても最近の雛人形って、あわいピンク色もあって可愛いんですね〜！

トンピーちゃん、深い

天才キッズドラマー・トンピー！アメリカのオーディション番組とか出られそう。

冒頭で登場したトンピーちゃんですが、なんと代を経るごとに音が小さくなっているそうです。 今でもしっかり太鼓の音が遠くからでも聞こえますが、昔はさらに大きい音&ホイッスルが鳴っていました。 昔は、姫路モノレールの大将軍駅近くの子どもが、トンピーの演奏がはじまったのを聞いて「つちだ開いた！」と 自転車をかっ飛ばしてきていたという逸話があるようです。
この時代、全国のおもちゃ屋さんでトンピーちゃんの爆音リズムが始まるのを 多くの子どもたちが楽しみにしていたかと思うとすごいです。 今はやっぱりマンション住みの子どもが増えたことや近所迷惑の懸念から音が静かになったと…。 昔のトンピーが現役で演奏しているおもちゃ屋さんがあったら、ぜひ行ってみたいところです！

子どもが通りで遊べるまち

色々イベントをされているおもちゃのつちださんですが、何か明確な目標を実現するためのものにできていないことが悩みだと言います。 でもそれはそれとして、蒲田商店のゆりさんがお話されていた、「子どもが通りで遊べるまち」という言葉は、心に残っているそう。 よその子でもそのへんで遊んでいるのを安心して見守れるようなまちだったらいいなと。 これからは、そんな風景の実現のためには何ができるかを考えたい、とのことでした。 「地域の子どもが優しく育つ、そのお手伝いができたらなぁ」と、おもちゃ屋さんの大正解のような言葉で締めてくださいました。 プレゼントのおもちゃからカードゲーム、花火まで、覗いてみると何かある！ そんなおもちゃのつちだで遊んでみましょうー！

建物の顔と店主の顔。建物の顔が高すぎて収まらない！