2025.02.27

イベントレポート

駅西ビギナーもエルダーも!古写真と歩こうの会

2024年、旧市 のきさき朝市の日に、兵庫県立大学の学生さんが企画を実施してくれました。中でも盛り上がったのは昔の駅西写真の展示! 想像力を働かせて、歩いて今と昔を見比べてみましょう。

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2024年10月に、朝市に企画出展をしてくださったのが兵庫県立大学環境人間学部の井関ゼミ、3年生の学生さん。お城の向こう、新在家にあるキャンパスに通う、ゴリゴリ姫路の学生さんたちです。井関ゼミは、メディアを専門にしている研究室!そんな彼らの実施したのは、「旧市道端写真展」、そして12月、姫路駅地下通路での「『旧市と狐』まちの写真展」の2つの企画。特に10月、朝市での写真展はいろんな通行人を巻き込んで大好評でした!私も朝市の学生ボランティアとして既にお店の方々とも関わりがあったのですが、それでも皆さん今まで見たこともないほど楽しそうに写真を見てお話していました。昔の地図を真ん中に開いていたので、どこで撮られたのか不明だった写真も、次々に判明。もちろん、古くからここで生活していらっしゃった方々のおかげです。

今までの記事を読んで、歩こう

さて、私もこれまでいろんな人にいろんな昔の駅西の話を伺ってきました。戦後闇市から始まったとか、年末の買い出しは凄まじかったとか、いろいろいろいろ。それでもやっぱりみなさんから直接お話をしながら伺ったことなので、実際の様子を見るにしかず!ということで、井関ゼミの皆さんの活動を写真と一緒に辿ってみましょう。この記事を見つつ、駅西を街歩きしてみるのがおすすめです。今回は、駅西ビギナーの方にもわかりやすいように、写真展に登場したものの中でも、今も残るお店が写っている写真をピックアップしますね。今のうちに、南町商店街の西横断歩道のところに戻って!スタート地点から一緒に歩いて行きましょう。

駅西案内するならこのコースで!

まずは市場の入口です!今と道幅がまったく違います。今でこそ車も飛ばして走っていますが、昔の写真を見ると車もソロソロ運転じゃないと通れないような狭さです。各お店が商品やオーニングを道にせり出させて、だいぶんおおらかな通りですね。

①出典:兵庫県立歴史博物館所蔵

①今

次に、まっすぐ進んで最初の交差点。今まで歩いてきた道を振り返ってみましょう。こう見ると、昔も思ったより圧迫感があるように感じますね。そして左の角に見える岡部平和堂自転車は例の市場バイクでしょうか。この道路が舗装されていないように見えるのも、時代を感じますね。

②出典:兵庫県立歴史博物館所蔵

②今

ではそこの交差点でそのまま左を向いてみて!そのまま直進したら十二所線に出るところです。この古写真、よく見ると一方通行の印が見えますね。でもここの交差点に少しの間立っていればわかるんですが、この道今は一通になっていません!対面通行ですね。道路には中央線も歩道もないので、気をつけてくださいね。ここ、電車の高架化の際に対面通行になってもうずっとそのままだそうです。建物だけじゃなくて、交通の変遷も写真から見えますね。

③出典:兵庫県立歴史博物館所蔵

③今

では今向いている方向から回れ右!南に少し下がりましょう。高架の突き当たりまで行って、もっかい回れ右です。はりまや茶舗さんが右手に見えるかと思います。左手に写るマンションは、昔からあったんですね。1階部分にはお店入っているようです。マンションひとつとっても、そのつくりから世相が見えるのもおもしろい。新しいマンションもそこらに建っているので、ここを選んで住むのはどんな人だろうか?を考えながら歩いてみるのも勉強になりそうですね。

④出典:兵庫県立歴史博物館所蔵

④今

最後のスポットに向かいます。今向いているところから左へ。モノレールの橋脚のついている建物が並んでいるところを道なりに、テキトーなところで南に出ます。広い駐車場が見えるはず!今までの取材で、ここは昔市場の駐車場だったと伺いました。昔の写真でも名前、掲げてありますね。そして今はなき、姫路モノレールの軌道。今でこそ駅前の駐車場と接し、多くの送迎の車が行き来する道ですが、ここも未舗装。そして今コインランドリーになっている2階には、組合事務所があったそうです。 さて、今回はこんな感じでゴールです。駅西の入口からどんなお店があるのか眺めつつ、姫路モノレールの遺構をたどりました。

⑤出典:兵庫県立歴史博物館所蔵

⑤今

いつかそっち側に

こうして歩いていると、駅西ゴーグルが欲しくなりますよね。かけたら昔の駅西が重なって見える、みたいな。
昔の写真は誰でもどこでもなんでも見れるものではないですが、例えば国土地理院なんかだと、昔の航空写真が見れます。姫路市街だと、60年代のものから閲覧できるみたい。いろんな側面での社会の変化を受けて、駅西の市場は今の姿になりました。今後数十年、どんな忍町、久保町になっていくでしょうか。私たちのように新たに駅西に関わる人たちも、数十年後にああだった、こうだった、こんな人がいたと楽しく話せるような関わり方ができればなと思いますね!
では最後になりましたが、本記事作成にあたり、写真展を朝市で実施してくださった井関ゼミの皆さんに感謝申しあげます!また朝市きてね〜。

この記事を書いた人:どひ

兵庫県立大学4年生(2025年2月現在)。都市計画研究室に所属し、個人的に朝市のお手伝いをしている。縁があり夕雲舎でライターとして駅西にいる人の取材を行なっている。コミュ力おばけ。