2025.02.27
インタビュー
お店でもまちでももぐもぐ。吉梅商店のおにぎりで幸せになろう
#働くひと
忍町の南北道路に、構えのおしゃれな細いお店があります。ここは、駅西エリア初のおにぎり屋さん!テイクアウトはもちろん、ちょっとクセありなイートインも可能です。

おもちゃのつちだの筋をまっすぐ進んで岡部平和堂の交差点で左折。そのまま進むと、左手に吉梅商店があります。おとなりはレザーのトマリエ。なんと、トマリエ店主さんと吉梅店主さんはご夫婦です!今回は、吉梅商店店主さんのみゆさんにお話を伺いました。
どんなおにぎり?
筆者は取材の日までに2回ここのおにぎりをいただいたことがあるんですよねえ。初吉梅のテイクアウトでは、朝市の日に朝市おにぎりを。この日の中身は、末広ミートさんの焼き豚でした。2025年1月まで、蒲田商店の由里さんが炊き出しをしていた文化を受け継ぎたいとの思いから。炊き出しは、土鍋ごはんと焼き豚、それにいろんな方からいただく付け合わせというメニューでした。出店するイベントオリジナルの具も今後出てくるかもしれないね、とのことでした。
2回目はイートイン!姫路でのバイトの前に、お昼ごはんにお邪魔しました。この細くて少し高い椅子に座って、おにぎりが作られていくのをお茶を飲み飲み待ってます。今回私が注文したのは、「べーかか」と「明太マヨクリチー」。ベーかかはベーコンおかか、明太マヨクリチーは明太マヨクリームチーズ。初見ではいまいちなんのおにぎりなのかわからないところが面白い!私はどっちもわからず、みゆさんになんすか?って聞いちゃいました。笑

イートインはパリパリ海苔。ノリノリ海苔。
ベーコンは思ったより肉!!って感じ、クリチーはご飯に合うのかな?と思いましたが明太に合う!どちらも具をたくさん入れてくれてるので私はふたつで十分満腹。でも今度お味噌汁もついてるお気軽セットにしようかな。他のお客さんの見たら色々欲しくなっちゃうものですね。
さてこの初見に難しいメニューたち、ネーミングが独特なのはわざとだそう。「クリチーってなんですか?」と、お店の人とコミュニケーションが生まれるようにしているんだそうです。そう、私は店主さんの策にまんまとハマってコミュニケーションを生んでしまいました!笑

メニューはこちら。どれも変。
私がお店に行った時は、80年代ソングが流れていました。なんででしょう。笑
それにこの日、駅西フレンズのチューリップハット屋さんも中で働いていてびっくり!ふーこちゃん、ずっとご機嫌に歌ってるので私も歌っちゃう。店内も温かい雰囲気ですし、長居したくなっちゃいます。そんな吉梅、ふーこちゃん歌ってるし、カウンター席だし、居心地いいし、スナックみたいでいい感じです。席ごとにおもちゃのマイクおいたらどうですかね。
お客さんの層は幅広いみたい!元々大人向けのメニューでしたが、近所の子どもや高校生も買いにくるそう。それに、レザーだけやってた頃にはあまり関わりのなかった近所の大人たちも食べに来てくれる。思わぬ輪の広がりがあったようです。
あなたのおにぎりはどこから
元々このお店、吉梅商店はこんにゃく屋さんでした。お隣のトマリエの常連さんでもあり、トマリエ店主さんと仲良し。吉梅商店の前店主さんが亡くなったのを期に、ここを使って欲しいと打診されたんだそう。元々の建物が細長いので、元々カウンターにスタンディングでのイートインでした。ですが、これもまたトマリエフレンズの木製家具屋・木犀さんの椅子を使い、細いスペースでもイートインしやすく工夫。筆者はこれをスナックなどと言っていましたが…。

高めの椅子。これがまたスナック感高し。
そしてここのおにぎりの具材は、近所で調達しています。魚、肉、豆腐、味噌、などなど。チーズ以外はこの近辺で揃うみたい。それも、仕入れ先の紹介でさらに新たな仕入れ先も見つけたり。このお店を使わせてもらうことになった時、朝市でアピールしている朝昼のまち、市場の文化を大切にしたいと考えていたそう。おにぎり好きだし。城あるし、新幹線止まるし。実はそんな考えが根底にあります。普通のおにぎり屋さんとはちょっと文脈の違う吉梅、掘れば掘るほど「そこがそうつながるのか!」が見つかります。
どんなおにぎり屋さんに向かっていくのか
今後の野望は?と伺うと、みゆさんはとにかくお店の人、まちの人に顔を知ってもらいたいとのこと。旦那さんと違って、比較的最近このまちに関わり出したみゆさん。朝市も参加してみて、いいまちやな、いいことしてるな、と感じたみたい。私も朝市関係者として、そう思ってくれる人がいてくれるとやりがいがあります。さらに、今まだまだ幼いお子さんもこのまちで育てていきたいんだと。理想はお子さんが自分ひとりでいろんなところに買い物に行って、それを周りの大人が見守ってみんなで育てる、という感じ。ここのまちなら子どもが自由に過ごしても大丈夫、という安心感があるって素敵ですよね。将来的には、他とのコラボやイベント出店、市場バイクでの配達も考えているそう。トマリエ・吉梅店主ご夫婦の実現したい姫路が、おにぎりという新たなコンテンツで広がっていっています!駅西エリアのこの一角に、一緒に巻き込まれてみましょう!

昔のらくがき、探してみてね

この記事を書いた人:どひ
兵庫県立大学4年生(2025年2月現在)。都市計画研究室に所属し、個人的に朝市のお手伝いをしている。縁があり夕雲舎でライターとして駅西にいる人の取材を行なっている。コミュ力おばけ。